城崎温泉や天橋立に行ったときのこと
10月の初めに所用と旅行を兼ねて一週間関西に行ったときに、日本海側の城崎温泉や天橋立を巡ってきたときのことを、簡単にまとめとこうと思います。
昼過ぎに神戸空港に到着。三宮の日産レンタカーでクルマを借りてから、有料道路・高速道路を使って一気に北を目指します。都会の有料道路はいちいち細かく課金されていくのが精神衛生上よろしくないな。
春日ICで高速を降り、あとは下道をひた走る。三宮を出てから2時間半くらいで城崎温泉に到着。
「月本屋旅館」に宿泊
城崎温泉の宿と言ったら、古い歴史を持つ名宿やカニをいっぱい食べさせてくれるような宿もあるけど、今回はちょっと贅沢してしまった熊本旅行から帰ったばっかりなので、安めの宿に素泊まりして夕食は温泉街に何か食べに行くことに。
というわけで選んだのが、明治初期創業だという「月本屋旅館」。温泉街のメインストリートから一本入った静かな環境に建つ木造三階建ての宿です。
宿泊料金は二人素泊まりで11,500円とまずまずリーズナブル。
外観は歴史ある温泉街に相応しいなかなか渋い佇まいで、かなり私好み。
部屋は6畳と狭いけれど、必要充分。
城崎温泉の宿は外湯文化を守るためだとかで、湯船の大きさが制限されているんだとか。
この「月本屋旅館」のお風呂もかなり小さめで、まるで家族風呂のように小ぢんまりしてる。
お湯はナトリウム・カルシウム-塩化物泉で、成分総計は4g/kg以上と、成分だけ見るといいお湯なんだけど、残念ながら循環・塩素消毒有り。
兵庫県のキャンペーンで県内の温泉に泊まると商品券が貰えるって企画があって、二人で2000円分の商品券を貰えた。ラッキー。それを使って夕食を食べに行くことに。
温泉街にある「すけ六」って店で、カニちらしと但馬牛すしをいただきました。
今回の城崎滞在では食はそこそこに控えようと思ってたんだけど、カニと但馬牛という城崎温泉の二大名物を食べられたので良しとしよう。
城崎温泉外湯巡り
城崎温泉には7ヶ所の外湯があって、宿泊者は宿からバーコードの付いた湯巡りチケットを貰えるので、それでチェックインから翌朝10時まで外湯に無料で入り放題になります。
「外湯」と言っても、野沢温泉や渋温泉の趣深い共同浴場とは全く違い、どこもピカピカに新しく、休憩室など設備も充実していてまるでスーパー銭湯みたい。
外湯に入るときには入口にあるバーコードリーダーにチケットをかざすだけでOK。その情報も一元で管理されているようで、Web上で各外湯の混雑状況がわかるようになってる。すげーな、城崎、ハイテク温泉街だな。
7ヶ所の外湯は全て徒歩圏内にあり、露天風呂があったり洞窟風呂があったり桶風呂があったりと、それぞれに個性があるので湯巡りするのは楽しい。
ただ、どこも新しいので風情に欠けるのは仕方ないとしても、ほとんどの外湯のお湯が思わず顔をしかめたくなるほど塩素臭いのには閉口した。
湯量が限られているのか、全て掛け流しにできないってのはしょうがないかもしれないけど、温泉マニア的には1ヶ所くらいは源泉掛け流しの外湯があると嬉しいんだけどなぁ。
ま、城崎温泉は情緒ある雰囲気とカニを楽しむところで、泉質がー、とか、源泉掛け流しがー、とか言うようなところではないのかもしれないね。
7つの外湯のなかで外観も浴室も最も風情があった「柳湯」。
休憩室はなく浴室も狭いんだけど、源泉投入量が多いのか、ここのお湯はほとんど塩素臭さを感じなかったし、一番気に入った。
モダンな建物の「一の湯」。洞窟風呂があった。
まるで寺社建築のような貫禄の「御所の湯」。広い露天風呂もあり。
温泉街を散策
通りの真ん中に大谿川(おおたにがわ)が流れ、川沿いには柳の木が並ぶ温泉街。
ここを浴衣に下駄履きにカラコロ散策するのは長年の憧れだったんだけど、それが叶った。
まさにこれぞ温泉街!といった風情で、この雰囲気は数ある日本の温泉街の中でも屈指と言っていいと思う。素晴らしい。
石造りの橋や灯籠も、風情を演出するのに一役買ってる。
夜の温泉街もしっとりとしたいい雰囲気。三脚持ってくれば良かったなぁ、とちょっと後悔。
もう10月なのに、夜に浴衣姿で外に出ても寒くないってのは嬉しい!北海道だと、真夏でも夜になると冷えることがあるからなぁ。
城崎温泉食べ歩き
温泉街の両側にはさまざまな店が立ち並び、気軽に食べ歩きできるのも、城崎温泉の魅力。
宿泊した翌日の昼食は、店に入ってしっかり食べるんじゃなく、温泉街でいろんなものを食べ歩くことにしました。
但馬牛まん、カニまん、温泉卵、チーズスフレ、みたらし団子、メンチカツ、カニクリームコロッケ、チーズケーキパフェ、かにかまぼこと食べまくり。
気付けばトータルで3500円も使ってしまってた・・・
湯上りスフレ。北海道でもよくある小さなチーズスフレです。
温泉街の端にある「Chaya」の但馬牛まん。一緒にカニまんも食べたんだけど、どちらも美味しい。
この「Chaya」では、生卵を買って温泉卵を作ることができます。
自分で作るとなんとなく美味しいような気がするよ。
食べ歩いたもので一番美味しかったのは、駅近くのおみやげ屋さんで売ってたカニクリームコロッケ。
クリームがしっかりとカニ味で、衣もサクっと揚がっていて絶品。
ロープウェイで温泉寺へ
温泉街の端に位置する乗り場からロープウェイに乗って、大師山の頂上へ。
頂上にある展望台から温泉街が一望です。狭い土地にぎゅっと詰まってるんだな。
大師山には温泉寺の伽藍が山麓、中腹、山頂と点在しています。
山頂にあった弘法大師様が祀られている奥之院。
幾多の温泉を発見した(と伝えられてる)弘法様に、これからもたくさんいいお湯に入れますようにとお参り。
3枚の小さな瓦を的に投げる、かわらけ投げにも挑戦。
当たるとご利益あるそうだけど、一個も当たらんかった・・・
ロープウェイで中腹に降りたところにある本堂。時間がないので内部には参拝せず。
近くの森の中に佇む多宝塔。
「和のオーベルジュ まつつる」に宿泊
二日目の宿を決めるのは、かなり難航しました。
一日目は素泊まりだったから、次は美味しいもの食べたいよね、もちろん温泉があるところで、でも予算は節約したいな、って感じで、天橋立周辺の温泉宿をいろいろ探してみたんだけど、泊まりたいと思えるような魅力的な宿が見つからず。
そこで範囲を広げてみると、鳴き砂で有名な琴引浜ってところに、料理の評価が非常に高く、源泉掛け流しの温泉まであるオーベルジュを発見。
「よし、ここだ!」ってことで決めたのが、琴引浜温泉の「和のオーベルジュ まつつる」です。
宿泊費は二食付きで二人21,800円だったんだけど、京都府の日本海側の宿泊施設で利用できる「ふるさと旅行券」を買っていたので、4000円引きになりました。
オーベルジュなんだけど部屋は普通の温泉旅館と同じような落ち着く和室。
温泉は男女別の大浴場があり、それぞれ露天風呂もあります。この日の宿泊客は私達だけだったので、貸切で利用させてもらえました。
お湯はアルカリ性の単純泉がどばどばと掛け流しになっていて、肌触りが素晴らしくつるっつる!
湯船の縁からお湯がサラサラと流れ出る、掛け流しならではの光景を眺めながら、のんびりと極上の湯に浸かるのは最高の気分。
はふー、やっぱ温泉はこうじゃなくちゃねー。
食事も期待に違わぬ素晴らしさ!
地元産の素材を使い丁寧な工夫の凝らされた料理の数々は、どれも口に運ぶたびに「おお、これは!?」という新鮮な驚きがあり、もう最初から最後まで大満足!
ありきたりの会席ばかりじゃなく、こういう料理を出してくれる温泉宿がもっと増えて欲しいよね。
京都丹後鉄道の「あおまつ」「くろまつ」に乗る
この旅行でとても楽しみにしていたのが、京都丹後鉄道の観光列車「くろまつ」に乗ること。
京都丹後鉄道には「くろまつ」「あかまつ」「あおまつ」という3本の観光列車があります。どの列車も、九州の豪華列車「ななつ星」などを手がけたことで有名な水戸岡鋭治さんのデザインです。
その中でも「くろまつ」は車内で食事が楽しめるというレストラン列車。
スイーツ、ランチ、ディナーの3つのコースがあるのですが、予算と時間を考えて、福知山駅から天橋立駅へ向かう4000円(乗車賃込)のスイーツコースを選びました。チケットはあらかじめネットで予約。
天橋立の駐車場にクルマを停めておいて、天橋立駅から普通列車で宮津駅へ、さらに観光列車「あおまつ」で福知山駅まで行きます。
「あおまつ」のほうは、観光列車とはいえ乗車券だけで乗ることができるんで、観光客だけじゃなく地元の方の利用も多かった。
福知山駅から「くろまつ」に乗り込みます。
車内はまさに上品で小洒落たレストランといった雰囲気。
キレイにテーブルセッティングされています。
スイーツはサツマイモのモンブラン、ラムレーズンのマカロン、丹波黒豆のショコラ、ジンジャーフィナンシェの4品。
どれもびっくりするほど美味しく、列車の中で極上スイーツをいただけるというレア感も相まって、かなりの満足感。
特にロールケーキの上にサツマイモのクリームが乗ったモンブランは、中に入ってるサツマイモがキャラメリゼされてるという凝った一品で、まさに至高の味わい!やるなー、「くろまつ」。
天橋立ビューランド
天橋立駅に戻り、次はモノレールに乗って「天橋立ビューランド」へ。
ここからの眺めは天に昇る龍のように見えることから「飛龍観」と呼ばれてるんだとか。晴れてくれて良かったー。
有名な「股のぞき」のための台があった。
風景に背中を向け脚を開いて立ち、頭を下げて股の間から天橋立を望みます。
こんな感じに見えた。しばらく見てたら頭に血が上ってくらくらしてくるー。
これの写真は股のぞきしながら撮ったんじゃなくて、普通に撮ったのを回転させただけなんだけどw
下界に戻る時はリフトで。モノレールとリフト、どちらでも選べるんだけど、こっちのほうが風景を楽しめるので、上りモノレール、下りリフトにして正解。
知恩寺と知恵の輪灯籠
続いては日本三文殊のひとつだという智恩寺にお参り。
知恵を授かろうと、多くの人が参拝してた。
三回くぐると頭が良くなると言われている知恵の輪灯籠。
や、これくぐる奴いるのかw
自転車で天橋立を横断
次はレンタサイクルを借りて天橋立を横断します。
レンタサイクルで対岸まで行って、自転車はそこで乗り捨て、観光船で戻ってくるというお得なセットプランが900円でありました。
観光地のレンタサイクルって、整備不良でボロかったりなにかと運転しにくかったりすることもあるけど、ここのは大丈夫。
天橋立は全長3.6km。
松林の中の道を自転車でスイスイ走るのはなかなか爽快だねー。
天橋立の中にある「はしだて茶屋」で名物のあさり丼をいただく。かなりつゆだくで深川めしみたいな感じ。
出汁が薄味なんで、もうちょっと濃い味のほうが好みかな。
観光船に乗る
自転車で天橋立を渡り切り、対岸の船着場でレンタサイクルを返却。
次は観光船に乗って戻ります。
モノレールにリフト、自転車、観光船と、いろんな乗り物に乗れて楽しいな、天橋立。
観光船は上が展望デッキになってます。
もちろん、船室に入ってるなんてもったいないのでデッキに上がることに。
出航!
横から眺める天橋立は一直線に見える。
乗客がくれるエサを期待して、船の周りをウミネコが飛び回ってた。
乗船時間は12分ほど。あっという間に元いた場所に戻ってきました。
「智恵の湯」でさっぱり
最後に立ち寄ったのは、天橋立駅の横にある温泉日帰り入浴施設「知恵の湯」。
寺社風の渋い外観とは違って、浴室もお湯も特筆するようなことはないんだけど、一日歩きまわった汗をさっぱり流せてすっきり。
というわけで
温泉、食、風景、鉄道と盛りだくさんの充実した2泊3日になりました。うむうむ、満足満足。
あ、今度この辺りに行く時には、やっぱりカニ食べたいなぁ、カニ。
そんでもって
この「ロプログはてな支部」には、旅行から帰ったらすぐに、旅の様子をサラッとダイジェスト的に書いて、あとからメインブログのほうに詳細を書いていく、ってスタイルが理想なんだけど、なかなかどういうバランスで書けばいいのか難しい。
今回の記事を書くのにも結構時間かかっちゃったし、それならもっとあっさり書いて、メインブログのほうに力入れたほうがいいような気もするしなぁ。
もうちょっと試行錯誤してみよう。