【後編】青春18きっぷで函館と青森に行って、カシオペアとスーパー白鳥のラストランを見てきたときのこと
青春18きっぷを使って旭川から函館・青森に行き、「カシオペア」と「スーパー白鳥」のラストランを見てきたときの記事、後編です。
前編では、旭川から5本の普通・快速列車を乗り継いで函館まで行き、カシオペアを見送り、翌日にはスーパー白鳥で津軽海峡を越え、その後津軽線の普通列車に乗って終点の三厩駅までやってきました。
三厩駅からそのまま折り返しの列車に乗り込んで、青森へ向かう。
帰路も車内は空いてたのでボックスシートを独占。
これこそローカル線の旅の醍醐味だよな!
蟹田を過ぎたあたりで、路線は海沿いへ。
海の向こうに見えるのは下北半島かな?と思って地図を確認してみたら、どうやら夏泊半島みたい。
終点の青森駅に到着。
駅のホームから青森ベイブリッジの支柱とケーブルが見える。
駅の構内には、この日がラストランとなる寝台急行「はまなす」へのメッセージボードが。
特に用事もなく青森まで来てしまった。一昨年に「ねぶた祭り」を見に来て以来だな。
せっかくなので青森名物でも食べていこうと思い付いたのが、ローカルB級グルメ「味噌カレー牛乳ラーメン」。
駅から歩いていける場所に発祥の店だという「味の札幌 大西」があったので行ってみる。
味噌とカレーと牛乳がうまく融合して、意外な美味しさを醸し出してる。うん、なかなかイケる。
青森駅に戻ってみると、何やら長蛇の列ができている。
聞いてみると「はまなす」の記念ポストカード配布してるとのことなので並んでみたけど、列車の時間に間に合いそうになかったんで残念ながら離脱。
駅に戻って蟹田行きの列車に乗り込む。
あれ?来た時はディーゼル車だったのに今度は電車だ。
この旅10本目の列車で初のロングシートの車両。
蟹田駅に戻ってきた。
今日を最後にこの駅に特急が停車することもなくなり、静かなローカル線の駅に戻るんだろうな。
最終便の1本前の函館行き「スーパー白鳥」に乗り込む。
「北東北フリーきっぷ」を使って東北へ行くときに、2度お世話になった列車だけど、乗車するのもこれが最後。
自由席は半分以上の座席が空いている。
スーパー白鳥車内の電光掲示板には、どのトンネルを通るかが表示される。
後を引き継ぐ北海道新幹線にもあるのかな?
木古内駅で下車。
函館まで乗って行きたいところだけど、青春18きっぷで乗れるのはこの区間だけ。
函館行きの普通列車に乗り換え。
函館駅に戻ってきた。
ラストランとなる「スーパー白鳥」の最終便を迎えるために、そのまま函館駅のホームで待機。
あれ?昨日の「カシオペア」のときはホームが人で溢れかえってたのに、それと比べると随分人が少なくて寂しいなぁ。メディア関係者のほうが多いんじゃないか?
カシオペアと違って、ここが終着駅なのにね。
ラストランを走り抜いたスーパー白鳥が函館駅のホームに入線してくる。
この鮮やかな萌黄色のマスクとも今日でお別れ。
長い間お疲れ様でした!
長くゆるやかなカーブを描く函館駅のホーム、好き。
函館駅に貼ってあった青春18きっぷのポスター。
今回は岩木山と五能線かー。いつも旅心を絶妙にくすぐるいい写真を選んでくるよね。
3日目 - 3月21日(火)
2泊お世話になったゲストハウス「ペリーハウス」をチェックアウト。
ベイエリアにある「ハセガワストア」で函館名物「やきとり弁当」をいただく。
GLAYのおかげで全国的に有名になってるようなので、言うまでもないかもしれないけど、「やきとり」と言っても使われているのは豚バラ肉。
豚の旨味を最大限に引き出す塩味がたまらない!函館に来たらこれを食べずには帰れないよねー。
今日も市電代を節約するために、函館駅まで歩いて行く。
途中には金森の倉庫街などの見どころもあるので、飽きることなく歩くことができる。
朝市に立ち寄る。前に一度やったことがあるイカ釣り。
料金は時価で以前は900円だったんだけど、この時は600円と安かったのでもう一度やってみる。
釣ったイカはその場で手際良く捌かれて、イカ刺しにしてもらえる。
さっきまで泳いでたこれ以上ない新鮮さのイカ刺しは、歯応えが良くて絶品!
函館駅に戻り、長万部行きの普通列車に乗り込む。一両編成のディーゼル車。
連休は終わったけど、車内は旅行者が多く、立ち客が出るくらい。
海も駒ヶ岳も見えるから右側に座りたい、と思ってたけど、のんびりイカ刺し食ってせいでもう空いてなかった・・・
渡島大野駅。この4日後には北海道新幹線の終着駅、新函館北斗駅として生まれ変わる。
半分氷結してる小沼とその向こうに見える駒ヶ岳。駒ヶ岳が左手の車窓に見えるのはこのあたりだけかな?
森駅に到着。来るときもそうだったけど、今回もここで長時間停車。
いつ来てもこの跨線橋からの眺めはいいな。
時間があるので、駅構内のキオスクで、名物駅弁「いかめし」を購入。
鷲ノ巣駅に停車。
何人か降りる鉄ニキ達がいて、「なんでこんな何もないとこで降りるんだろ?有名な撮影地でもあるの?でも撮り鉄っぽくはなかったしなぁ」と思ってたら、この駅も3日後には廃駅になるのか。
たまたまだけど駅名票だけでも撮れて良かった。
長万部駅に到着。
森駅からずっと満席の4人掛けボックスシートに身を小さくして座ってたんで、やっと解放されたw
気持ちのいいお天気。線路の向こうに雪化粧の山もくっきり見えてる。
1時間40分も待ち時間があったので、さっき森駅で買ってきた駅弁の王者「いかめし」をいただく。
煮込まれることによって凝縮されたイカの旨味ともち米の食感が秀逸で、さすがと言わざるを得ない。
函館→長万部の列車に乗っきたほとんどの乗客は、先発の小樽行きの列車に乗って行ったので、こちらの列車は空いてる。
「日本一の秘境駅」と言われる小幌駅を通過。誰かいるかな?と思ったけどいなかった。
今回のダイヤ改正で、北海道では「白滝シリーズ」をはじめとしたいくつかの秘境駅が廃止になったけど、この小幌駅は生き残った。
ホームが海のすぐそばにある北舟岡駅。
海も山もよく見えるしいい路線だなぁ。
東室蘭駅に到着。もう15時半過ぎなのに、まだ旭川までの半分も来てない。
お次は苫小牧行きの二両編成の普通列車。
うとうとしてる間に苫小牧駅に到着。函館駅を出てからここまで約8時間。まだ先は長い。
苫小牧の名物、ホッキ、ハスカップ、白鳥を組み合わせたキャラクター。
室蘭本線の沼ノ端-追分間は未乗だったので、ちょうどいい機会。
あれ?ブルーと馬のマークがあしらわれた日高本線色の車両だ。
日高本線は鵡川より先が土砂災害でずっと不通になってるから、こっちに回されたのかな?
ローカル線の車窓から眺める夕焼け空はまた格別。
追分駅に約20分の停車。
夕暮れ時のひと気のないホームと佇むディーゼル車。この情景がたまらなくいいわー。
ってことで、こういう時には一眼を出してきて撮影する。
こういうシーンに出会いたくて、ローカル線で旅をしているのかもしれない。
追分からはこの車両の乗客は私とあと一人だけになった。
こういう状況を見ると、各地でどんどんローカル線が廃止されてしまうのも仕方のない事なのかと実感する。
こういう「贅沢な」旅が許されるのも、そう長くはないのかもしれないね。
18時52分、岩見沢駅に到着。おなかすいた・・・
岩見沢からは滝川行きの三両編成の電車に乗車。
先発のスーパーカムイが動物とぶつかったそうで車両点検のため遅れたので、こちらも15分遅れで出発。
もうローカル線の旅情は味わえないけど、全席クロスシートで座り心地いいし、電車なので揺れも少なく加速もスムーズで快適。
滝川駅でさらに乗り換え。旭川まであともう少し!なんだけど、接続が悪くてここでまた1時間以上待たなきゃならない。
この旅行で乗る18本目の列車。これでやっと最後!
22時35分。函館駅を出てから約14時間。5本の列車を乗り継いで、やっとこさ旭川駅に到着!
はふー、長かったー。
夜の旭川駅、なかなかカッコいいな。
旭川駅を後にし、自宅へと向かった。
というわけで
ほとんどずっと鉄道に乗りまくるだけの旅でした。
この3日間18本の合計列車乗車時間は25時間25分。我ながらよく乗ったなぁ。
これだけ長時間、乗り心地が良いとは言えない普通列車に乗りまくったのに、意外なほど疲労感はありませんでした。結構乗り鉄体質なのかもしれない。
私自身「鉄オタ」とか「鉄道マニア」とか呼ばれるほどの鉄道好きなわけではなく、鉄道旅で感じる旅情や雰囲気が好きって程度なんだけど、また機会があったら、こういう乗り倒すような旅もしてみたいですね。
ではでは!