宮城・山形旅行で楽しんできた温泉・グルメについて
11月9日から21日まで、12泊13日で宮城県と山形県を旅行したときのお話。
前の記事に簡単にまとめるつもりが、泊まったホテルや温泉宿を紹介するだけでも長くなっちゃったので、その他の温泉やグルメについて、こちらの記事に書いておこうと思います。
温泉について
今回の旅行では23湯の温泉に入ってきました。
宿泊した温泉宿については、前の記事に書いているので、ここではその他の日帰り入浴した共同浴場などの施設や散策した温泉街についてまとめておきます。
・秋保温泉
仙台の奥座敷として知られる温泉街。奥州三名湯のひとつにも数えられる。
最初はここに泊まるのもいいかなと思ったんだけど、大型の温泉ホテルが多くて泊まりたいと思えるような宿がなかった。
なので、共同浴場で日帰り入浴。特に名前は付いていないようで、そのまんま「秋保温泉共同浴場」と呼ばれてるらしい。
湯船は小さく、4人入ればいっぱいになるくらいの広さ。
お湯は結構熱めの食塩泉。
蔵王の宮城側の麓に位置する温泉街。
新しくてキレイな共同浴場「神の湯」には入ったことがあるので、もうひとつの「寿の湯」のほうに入る。入口の唐破風が趣ある。
浴室は木造りでこの旅で入った共同浴場の中では一番味わいがあった。
掛け流しのお湯はほのかに鉄の匂いがした。
・青根温泉
古くから仙台藩主の湯治場として開けた歴史ある温泉地。
「温泉街」と言えるほどの町並みはないけど、宿泊した「不忘閣」や「岡崎旅館」「名号館」といった趣ある建築が残っていて、いい雰囲気。
最近出来たという共同浴場「じゃっぽの湯」に入る。新しすぎて共同浴場らしい風情は全くないけど、施設は非常に清潔。
お湯は優しい単純泉で温度も程良い。
・百目鬼温泉
山形市の郊外に位置する日帰り入浴施設。たまたま車で走ってるときに見かけて、名前が気になったので立ち寄ってみたんだけど、これが大正解。
お湯は緑がかった濁り湯で、成分総計11g/kg以上という超濃厚な食塩泉。これがざぶざぶと掛け流しになってる。これはいい、素晴らしい。
とにかく成分の濃いお湯なので、長湯は身体に悪く、「3分以上入らないでください」との注意書きがある。でも、みんなそれ以上の時間入ってた。
露天風呂からは蔵王の山々を望むことができる。
・りんご温泉
りんごが名産の朝日町にある日帰り入浴施設。
こちらは百目鬼温泉をさらに上回る強食塩泉。墨色に濁っていて、油臭のする非常に特徴的なお湯。これまたいい。
そして施設名の通り、湯船にりんごが浮いてる。これだけのいいお湯なんだから、そんなことしなくてもいいのに、とも思うけど、やっぱりちょっと嬉しい。
内湯と露天風呂が別棟になってるので、両方入るのはちょっと面倒くさい。山里を望む露天風呂からの眺めはなかなか。
庄内三名湯のひとつ。日本海に面し大型のホテルも並ぶ、意外と大規模な温泉街だった。
ざっと見たところオーシャンビューの部屋がある宿も多いようで、いい宿があったら、宿泊して海に夕日が沈むのを見るのも良さそう。
「上区公衆浴場」に入る。共同浴場としては結構立派な施設。
お湯は濃いめの食塩泉でほこほこに温まる。
お湯がめちゃ熱いと聞いてたんだけど、意外とたいしたことないなと思ってたら、女湯はかなり熱かったらしい。先客が水を入れてたのかな?
庄内三名湯のひとつ。山懐に位置する落ち着いた温泉街で、かなり私好みの雰囲気。
温泉街の中心に位置する共同浴場「正面の湯」に入浴。入母屋造の趣のある建物。
浴室はタイル張りだけど、源泉がかなりの勢いで掛け流しされ、湯船の縁からざぶざぶと溢れ出してる。
古くからの温泉街の共同浴場というと、お湯がやたらと熱いことが多いけど、この湯田川温泉は源泉温度が低めなので、浴槽のお湯ものんびりと入れる温度なのが良い。
庄内三名湯のひとつ。「温海」という名前から、湯野浜温泉のように海に面した温泉地だと思っていたけど、海からは数km内陸に入った場所にあった。
温泉街には3軒の共同浴場と3軒の足湯がある。川も流れているので雰囲気もなかなかいい。
3軒の共同浴場のうち「正面湯」に入る。先に入った湯田川温泉の「正面の湯」と似た名前だけど、「総湯」とか「元湯」的な意味があるんだろうか?
ここもお湯が凄く熱いと聞いてたんだけど、先客が水で埋めていたのかそれほどでもなかった。
それでもかなりパンチの効いたお湯で、入浴後はぽかぽかふらふら。
米沢八湯のひとつに数えられる温泉街。小野小町が発見したとの言い伝えがあるほど古い歴史を持つ。
秘湯の一軒宿が多い米沢八湯の中にあって、唯一温泉街を形成している。と言っても、温泉街には大きなホテルも少なく、小ぢんまりとした落ち着いた雰囲気でかなり好印象。
温泉街の真ん中にある共同浴場「尼湯」と外れにある露天風呂「小町の湯」に入ってきた。
「尼湯」のお湯はほのかに硫化水素臭のする含硫黄-食塩泉でかなり熱め。気合を入れてお湯に身を浸しても、1分ともたないほどの熱さ。まあ、熱さに耐えて入浴するのも共同浴場の醍醐味のひとつ。
「小町の湯」は開放的のある露天風呂で、環境も岩造りの浴槽もいいんだけど、あまり清掃されていないのか、お湯に緑の藻が浮いていた。いいお風呂なのに利用者も少ないのかもしれない。
この小野川温泉には、趣のある共同浴場があり、風情ある外観の旅館があって、足湯や温泉卵を作れるところもある。いい温泉街の条件が揃ってる。うん、気に入った。
ほとんどの宿が日帰り入浴を受け付けていて、湯巡り手形があるのも高ポイント。
またゆっくりと訪れたい。
・白布温泉
福島県との県境近く、標高900mの高地に位置する温泉地で、数軒の宿が点在している。
白布温泉というと茅葺屋根の「西屋旅館」が有名だけど、ここにはいつか泊まりたいので、今回は「東屋」で日帰り入浴。
内湯にはまるで滝のごとく豪快な打たせ湯によってお湯がざぶんざぶんと注がれている。これは凄い!まさに一浴の価値あり!この内湯は「西屋」とほぼ同じ造りらしい。
自然を間近に感じられる露天風呂や、日帰り入浴でも追加料金なしで利用できる貸切の石湯も素晴らしい。
お湯は石膏泉で、まるで卵スープのように大量の湯の花が舞っている。
湯量・泉質・風情・個性といった点で、今回入った温泉の中でも1,2を争う良さだった。
・五色温泉 宗川旅館
米沢八湯のひとつ。福島県との県境近くの山中に位置する秘湯の一軒宿。
別棟になっている露天風呂はフロントの人に「今はお湯がぬるくて入れないと思う」と言われたんだけど、試しに行ってみたところ、なんとか入れる温度だった。山々を見渡す好ロケーションで気持ちいい。
内湯はトンネルのようなアーチの奥が天然の岩盤になっているという面白い造り。湯船の縁には温泉の析出物が付着していた。
こんな山の中なのに、モバイルの電波状態は良好で、50Mbps以上出たのにはびっくり。頑張ってるな、ソフトバンク。これなら秘湯宿に篭ってノマドワークってのも現実的になってきた。
・赤湯温泉
赤湯温泉は普通の小さな町に温泉宿や共同浴場が点在してるという感じで、温泉街っぽくはない。
4軒ある共同浴場のうちのひとつ「赤湯元湯」に入浴。まだ新しくてスーパー銭湯を小さくしたようなキレイな施設。4時頃だったけど、浴場は地元の人達でいっぱいだった。
浴室には熱めとぬるめのふたつの浴槽があるのが嬉しい。
お湯は温泉らしい硫化水素臭のする含硫黄-食塩泉。掛け流しで泉質はかなりいい。
ここも共同浴場らしい風情には欠けるけど、200円でこのお湯を気軽に味わえるのは羨ましい。
グルメについて
私の旅の大きな目的のひとつに、その地方の郷土料理やローカルB級グルメを食べるってことがあるので、今回の旅でも宮城・山形それぞれの土地の味を存分に満喫してきました。
・「伊達の牛たん本舗」の牛タン(仙台)
フェリーを仙台港で降りて真っ先に食べに行った。仙台に来たら何をおいてもまずは牛タンだよな!
仙台市内に牛タン店はたくさんあれど、意外と禁煙の店は少ないんだけど、わりと仙台港に近い場所に完全禁煙の「伊達の牛たん本舗 東インター店」があって良かった。
旨いのは言うまでもないし、塩と味噌の二種類の味を楽しめるのがいい!
おかげで素晴らしい旅のスタートを切れた。
・「仙臺魚河岸」のはらこ飯(仙台)
北海道民なので、鮭やイクラを使った丼は結構食べてるんだけど、このはらこ飯のように、ご飯が鮭の煮汁で炊かれていて、いい味が付いてるってのは初めて食べた。こりゃ、いい。かなり気に入った。
はらこ飯の本場は県南部の亘理町ってところらしいので、今度はそちらに食べに行ってみたい。
・松島の牡蠣
松島ではひとつのレストランに入って食べるよりも、あちこちでいろんな牡蠣料理を食べ歩いたほうが楽しそうってことで、牡蠣バーガー、牡蠣フライ、牡蠣のアヒージョ、牡蠣のポタージュ、焼き牡蠣、牡蠣カレーパンといろいろ食べてきた。
特別美味しかったのは牡蠣のアヒージョと牡蠣カレーパンくらい。正直、全体的に牡蠣自体の味わいがイマイチだった。時期が悪かったのか店が悪かったのか。
あ、牡蠣カレーパンと一緒に売ってたずんだメロンパンはかなり美味しかった。
・「定義とうふ店」の三角揚げ(仙台・定義山)
漫画「モテキ」でフジ君といつかちゃんが食べてたのを見て以来、ずっと食べたかった定義山の三角あぶら揚げ。
サクッ、フワッ、ジュワッって感じで、いつかちゃんが柏手を打つのも納得の美味しさ!
・「主婦の店 さいち」のおはぎ(秋保)
秋保温泉にある小さなスーパーに売ってるのに、異常な人気を誇るというおはぎ。
ボリュームたっぷりであんこがめちゃ分厚い。
・「森のピザ工房ルヴォワール」の御釜ピザ(蔵王)
宮城蔵王の麓にある廃校になった小学校を利用したピザ屋さん。
蔵王の御釜をイメージしたというピザは、たっぷりのチーズももふもふの生地もとっても美味しい。トッピングしたベーコンもスモークの薫り豊か。これは絶品。
最初は見た目のインパクトで勝負の品かと侮っていたんだけど、これほど旨いとはびっくりした。
・「栄屋本店」の冷しラーメン(山形)
北海道で「冷しラーメン」と言うと冷やし中華のことなんだけど、山形の「冷しラーメン」はほんとに普通のラーメンを冷やしてる。しかもご丁寧にスープには氷まで。
冷えてるからか麺が引き締まっていていい歯ごたえ。
こんな肌寒い晩秋じゃなくて暑い日に食べたかった・・・
・「といや」のソースカツ丼(河北)
ソースカツ丼が名物の地域はいくつかあるけど、山形県河北町のソースカツ丼はちょっと変わり種。
醤油ベースにほのかなカレー風味の効いたかなり特徴的タレが使われてる。「ソースカツ丼」というより「カレー風味タレカツ丼」と言ったほうがしっくり来る感じ。
衣のサクサク感もタレとトンカツの相性も申し分なしでかなりの逸品。こりゃ旨い。
トンカツが薄めなのだけがちょっと残念。
・「フルーツショップ青森屋」のフルーツサラダ(鶴岡)
鶴岡の駅前にあるフルーツショップ。イートインでフルーツタルトなども味わえる。
フルーツサラダは、フルーツ王国山形らしい11種類もの果物を盛り合わせたもの。マンゴーなど山形産じゃないものも入ってるけど、細かいことは気にしない。
一度にこれだけ多くの種類のフルーツを味わえるのは嬉しい。特に種なしで皮ごと食べられるシャインマスカットが旨すぎ。
・「悠流里」の村上牛炙り丼と鮭親子丼(村上)
今回は「宮城・山形の旅」だったんだけど、新潟県の村上もちょっとだけ通った。
その村上の二大名物、村上牛と鮭を一度に味わえるというお得な丼のセットがあった。
どちらも甲乙つけがたいほど美味しい。
・「龍上海」の辛みそラーメン(赤湯)
新横浜のラーメン博物館にも出店している有名店。
こってりしたスープに真っ赤な辛味噌を溶かしながらいただく。味の変化が楽しめるのが良い。
中太平打ちの麺によく絡んでかなり旨い。
小野川温泉のお土産屋さんに売ってた。ソフトクリームに温泉卵をのせたもの。
ソフトに卵?と思うかもしれないけど、アイスクリームには卵が入ってるし、合わないわけはない。
確かに、アイスクリームのようなプリンのような味わい。上にかかってる醤油ベースのソースもいける。
・「熊文」の米沢ラーメン(米沢)
米沢にもご当地ラーメンがあるらしい。山形県民ラーメン好き過ぎ。
その中でも人気があるというこの店へ。昼時に訪れたら地元の方々で満席だった。
澄んだ醤油ベースのスープに、かなり細めの縮れ麺が入ってる。かなりシンプルなラーメン。
味も見た目通りあっさり目。最近はこてこてしたラーメンばっかり食べてる気がするので、たまにはこういうのもいいかも。
・「峠の茶屋」の力餅(峠駅)
実際に峠駅に訪れて、立ち売りしているところを見てきた。列車が到着すると、力餅の入った箱を抱えた小柄な女性が「ちかーらーもちー」と歌うような声をあげながら、ホームを歩いて行く。まだこの日本にこんな風景が残っていたとは嬉しくなる。
お餅はむにょーんと面白いように伸び、中にこしあんが入ってる。素朴な味わいで美味しい。なるほど、これを食べれば峠を超える力が湧きそう。
・「おやつ屋さん」のどんどん焼き(山形)
お好み焼きのような生地をくるくると箸に巻いた山形市民のソウルフード。
この「おやつ屋さん」のものは、ゆうにお好み焼き1枚分はあるかというボリューム。おやつと言うには多すぎるくらい。
味は見た目で想像が付く通りだと思う。何度食べても飽きの来ない安定の美味しさ。
・「ずんだ茶寮」のずんだシェイクとずんだ餅(仙台)
仙台駅に入ってる「ずんだ茶寮」。ずんだシェイクは行列ができるほど人気だった。
ずんだのつぶつぶが残ったシェイクは甘さがちょっとくどくて、悪くはないんだけどあまり私の口には合わなかった。そもそもよく考えたら、私はシェイク自体あんまり好きじゃないんだった。
カップ入りのずんだ餅はスプーンですくって気軽に食べられるのが嬉しいうえに、青い旨味がしっかりしていて美味しい。
というわけで
ほんとうは訪れた観光地についてもこの記事に書こうと思ってたんだけど、また長くなっちゃったんで、それはまた別の記事で。